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若草町遺跡4次調査(わかくさちょういせき)

    所在地  : 松山市若草町
    調査期間: 2014(平成26)年4月14日~2014(平成26)年5月9日
    調査主体: 公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団 埋蔵文化財センター


    1.周辺の遺跡

     調査地は松山平野中心部、松山城北西麓の標高約22.5m前後に立地します。調査地周辺では、若草町遺跡として3次の発掘調査が実施されており、弥生時代終末期の環濠や周溝墓のほか、古墳時代の竪穴建物や石室及び古墳に伴う周溝等が発見されています。なかでも、若草町遺跡1次調査では、土坑内より中国製の鏡(重圏日光鏡)が出土し、若草町遺跡2次調査では、古墳時代の石室6基を検出しています。

     

    2.調査の概要

     本調査で検出した遺構は、古墳1基、掘立柱建物1棟、溝5条、土坑6基、柱穴5基です。

     弥生時代では、溝2条と土坑4基を検出しました。このうち、溝2と土坑1・2からは弥生時代中期後半に時期比定される甕や壺の破片が出土しました。

     古墳時代は、古墳1基(若草7号墳)を検出しました。北東―南西方向に主軸方位をとる小型の横穴式石室であります。遺存状態は悪く、積石は1~3段が残存するのみでありました。南西方向に開口し、石室の規模は幅0.68~0.73m、全長1.89mです。石室床面には径2.0~6.5㎝大の玉砂利が敷き詰められており、その上面にて完形の須恵器坏蓋と短頸壺が出土しました。出土品の特徴より本古墳の築造時期は、古墳時代後期、6世紀前半と考えられます。

     〔まとめ〕今回の調査では弥生時代や古墳時代、中近世の遺構や遺物が出土しました。今後は、若草町一帯における集落変遷の解明と、古墳時代における墓の構造や分布範囲の究明が待たれます。

     

    写真
    調査地の位置
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