開催日 |
遺跡名 |
サイズ |
DL |
平成27年6月27日(土)
午前10:00~ 11:00 |
持田本村遺跡 |
|
|
調査場所:松山市南町一丁目837番1の一部
調査期間:2015(平成27)年4月16日(木)~同年6月30日(火)
調査面積:約380㎡
調査要因:分譲マンション建設に伴う埋蔵文化財発掘調査
調査主体:公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団埋蔵文化財センター
|
1. はじめに |
持田本村遺跡は、民間による分譲マンション建設に伴い実施した埋蔵文化財の発掘調査です。調査地が所在する『道後城北地区』は、松山市内でも有数の遺跡地帯として知られています。調査地周辺では、調査地南側に持田町3丁目遺跡(平成5年度調査)があり、縄文時代晩期の土坑や弥生時代前期の土坑墓、土器棺墓のほか、古墳時代の竪穴建物などが多数確認されています。また、調査地東方には岩崎遺跡(平成8・9年度調査)があり、弥生時代前期の大溝や180基余りの貯蔵穴群のほか、古代の建物址や中世の水田址などが検出されています。また、調査地北方には道後町遺跡(平成11~15年度調査)があり、縄文時代から近世までの遺構や遺物が数多く発見されています。
|
2.調査の概要 |
調査では、縄文時代から近世までの遺構や遺物を発見しました。見つかった遺構は、竪穴建物6棟(古墳時代)、溝5条(縄文時代・古墳時代・近世)、土坑13基(縄文時代・弥生時代・古墳時代)、土坑墓1基(弥生時代)、柱穴18基です。調査は、4つの地区(1~4区)に分けて実施しました。
|
3.調査で見つかった遺構 |
○縄文時代 |
|
土坑: 7 基 |
〔1 区- SK101 ~ 106(晩期)〕 |
|
〔2 区- SK201(晩期)〕 |
○弥生時代 |
|
溝: 1 条 |
〔2 区- SD204(前期)〕 |
土坑: 1 基 |
〔4 区- SK401(前期以前)〕 |
土坑墓: 1 基 |
〔4 区- SK402(前期)〕 |
○古墳時代 |
|
竪穴建物: 6 棟 |
〔2 区- SB201 ~ 203(中~後期)〕 |
|
〔3 区- SB301 ~ 303(中~後期)〕 |
溝: 2 条 |
〔2 区- SD202・203(中期)〕 |
土坑: 8 基 |
〔2 区- SK202 ~ 205(後期)〕 |
|
〔3 区- SK301 ~ 304(後期)〕 |
○江戸時代 |
|
溝: 2 条 |
〔1 区- SD101、2 区- SD201(前期)〕 |
|
4.わかったこと |
今回の調査では、縄文時代から江戸時代までの遺構や遺物が見っかりました。とりわけ、縄文時代の遺構は松山平野において検出例が少なく、縄文遺跡を研究するうえで貴重な資料といえます。なお、弥生時代では持田町3丁目遺跡、で検出した土坑墓群と関連する遺構(SK401)を検出したことから、調査地や近隣地域には、広範囲に墓域が展開しているものと推測されます。また、古墳時代は弥生時代と異なり、竪穴建物が多数検出されており、古墳時代中期から後期、5世紀後半から6世紀にかけて居住域として土地利用されていたものと考えられます。
|
|
|
|
1区SD101 断面
(北より) |
2 区遺構検出状況
(北より) |
2区SD202
遺物出土状況(西より) |
|
|
|
2区SD202
出土遺物 |
3区SB301 出土遺物(須恵器) |
4区SK402
小型壺
出土状況(西より) |
|
|
|
調査地の位置
このホームページに掲載されていますすべてのPDFファイルは、 公益財団法人 松山市文化・スポーツ振興財団 埋蔵文化財センターに著作権があります。著作者に無断で当該著作物(PDFファイル)を無断で使用( 転用・複製・改変・修正・追加・再配布・販売・翻訳など、またはそれに類似する行為)する行為は禁止されています。
|
|