開催日 |
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平成26年12月13日(土) |
松山城三之丸跡17次調査 |
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1.調査の目的
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国史跡「松山城跡」は、松山平野北部の独立丘陵である勝山を中心に構成された近世城郭であります。 三之丸跡は、松山城の郭の一つで、現在の堀之内に位置します。松山市では城山公園堀之内地区の整備を進めており、その基礎資料の取得と遺構の保護を目的に、古絵図を参考に平成13 年度から発掘調査を実施しています。今回の調査の主目的は、三之丸御殿の西に位置する南北方向道路と北御門広場を区画する溝や御殿の北西角や東西方向土塁の南面裾部や杉馬場の土塁を確認することです。 なお、今回の調査は松山市都市整備部公園緑地課の委託を受けた公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団 埋蔵文化財センターが調査を担当しました。 |
2.三之丸の機能
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・上級武士の居住区 ・藩の役所(三之丸御殿、会所、勘定所、小普請所、御用米蔵など) ・藩主の屋敷(三之丸御殿)〔貞享4[1687] 年以降〕 |
3.調査の成果と課題 |
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調査の結果、1区において三之丸御殿西側の石垣や南北方向道路と側溝、北御門広場を区画する東西方向の溝を確認しました。2区では、三之丸御殿西側の側溝と北御門広場の区画や東西方向の土塁の裾部を確認することが出来ました。しかし、御殿の北西角は後世の破壊により確認することができませんでした。3区では、東西方向土塁裾部の土塁が構築された段階を確認することが出来ました。遺物は、瓦類や陶磁器類が出土しています。 今回の調査において1区の北御門広場を区画する東西方向の溝は、南北の側溝からの水を導き西へ流す機能を確認したことは、当時の水路技術の高さを物語るものであり、今後の史跡整備にとっても価値の高いものであると考えられます。 |
2区 遺構検出状況(西より)
調査区中央部に大きなV字状の掘り込みがあり、御殿の角や土塁の裾が壊されていました。 |
1区 東西方向溝と御殿側溝の連結部分(南より)
東西方向溝の端石は、板状の橋を載せるように加工されていました。 |
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