2023年9月24日 更新
松山市民会館アラカルトをご覧いただき、ありがとうございます。
松山市民会館の能舞台についてのウンチクをひとつ・・・。
平成元年に愛媛能楽協会から刊行された『愛媛能楽史』によると、市民会館の能舞台は、京都の某呉服商が戦時中に疎開させていた能舞台を譲り受け、それを基盤にして昭和40年に市民会館3階の小ホールに設置したそうです。
その当時は、戦禍によって市内に能舞台がなかったため、能楽師であった鈴木英一氏(1895~1969)の尽力によって市民会館への設置が実現したそうです。
市民会館の能舞台に、このような歴史があるとは驚きですね。
また、京都から運ばれてきた舞台の中央部分は桐の板で作られており、丈夫で長持ちしていますが、数年に1回、舞台表面を研磨して手入れを怠らないようにしています。
さらに、舞台の表面を保護するため素足での利用は厳禁で、利用者が舞台に上がる際は必ず足袋や靴下の着用をお願いしています。
これからも手入れを怠らず貴重な能舞台を後世まで残していきたいものです。
それでは、次回をお楽しみに!