2023年7月26日 更新
松山市民会館アラカルトをご覧いただき、ありがとうございます。
前回は演者が出入りする揚幕のことをお話ししましたが、実は能舞台にはもう1か所出入口があります。
それは、舞台奥の右手にある「切戸口(きりどぐち)」です。
高さ130cm、幅76cmほどの引き戸で、高さが低いため、頭をぶつけないように腰をかがめて出入りしないといけないくらいの小さな出入口です。
ここからは楽器を演奏する人たち=「囃子(はやし)」や、合唱する人たち=「地謡(じうたい)」が主に出入りします。
また切戸口の内側では、若手狂言師や出番がない人が待機して、舞台上の音を聞きながら速度やタイミングを見計らって扉の開け閉めをしています。
このように、舞台上だけではなく裏方の人たちも一体となって能舞台を作り上げているのです。
それでは、今回はこのあたりで・・・
また、次回をお楽しみに!