2023年6月21日 更新
松山市民会館アラカルトをご覧いただき、ありがとうございます。
今回も能舞台の仕掛けについてお話ししたいと思います。
皆さん、市民会館の大ホールや中ホールにある「緞帳(どんちょう)」って、ご存じですか?
そうそう、始まりのベルが鳴ったら舞台正面にある大きな幕が上がって歌手が立っていたり、終わりの時は自動で幕が降りてきたりする・・・そんなイメージですよね。
しかし、能舞台はちょっと違うんです。
そもそも能舞台に幕があることを知らない方は多いのではないでしょうか。
能舞台では、緞帳とは呼ばずに、「揚幕(あげまく)」と呼びます。
写真のように、揚幕は縦じまのカラフルな幕で、舞台の正面ではなく、舞台左手の奥に設置されています。
演者が出入りするタイミングを見計らって、揚幕の奥に隠れている人が静かに上げ下げしているのです。
能舞台で繰り広げられる能楽の世界・・・演者が揚幕の奥に消えるまで目が離せないですよね。
それでは、今回はこのあたりで・・・
また、次回をお楽しみに!