播磨塚天神山古墳

えひめけんまつやましみなみうめもとまち
愛媛県松山市南梅本町

1998年12月から1999年8月にかけて財団法人松山市生涯学習振興財団埋蔵文化財センターが発掘調査を実施しました。
6世紀初頭から前半ころに造られた前方後円墳で、全長32.5m、後円部の直径23m、前方部の長さ11m、前方部の幅21m、くびれ部の幅13mだったことが判明しています。前方部を北に向けて造られており、2基の石室(横穴式石室と小型の竪穴式石室)が見つかっています。

後円部の南側に入口をもつ横穴式石室は、大規模な盗掘をうけていましたが、石室内部にのこされた遺物の中には金製の環と銀製の環をつなぎ合わせた耳飾りや、銅製の地金に金をまいて文様(魚々子文と連珠文)を刻んだ刀子の飾り金具、金銅製の剣菱形杏葉など豪華な副葬品が含まれています。
また、東側くびれ部では 円筒埴輪の基底部が5個体並んだ状態でみつかっており、周囲からは古墳から流れ落ちた多数の埴輪がみつかりました。埴輪の中には、家や盾、動物などをかたどった形象埴輪もあります。

播磨塚天神山古墳