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文化財情報館 > 現地説明会 >余戸中の孝・余戸柳井田遺跡
余戸中の孝・余戸柳井田遺跡(ようごなかのこう・ようごやないだいせき)
開催日 |
遺跡名 |
サイズ |
DL |
- 平成27年2月22日(日)
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余戸中の孝・余戸柳井田遺跡 |
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1.調査の概要
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事業名:松山外環状道路(余戸西工区)整備事業に伴う埋蔵文化財発掘調査
委託者:松山市(事業主体:松山市都市整備部道路建設課)
調査主体:公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団埋蔵文化財センター
余戸柳井田遺跡からは、水田耕作に伴う足跡を発見しました。出土遺物や検出層位より平安時代以降、室町時代(11 ~ 15 世紀)頃まで存在した水田址と考えられます。
一方、余戸中の孝遺跡では鎌倉時代(13 世紀)の建物址や溝、土坑のほかに土坑墓などの遺構が見つかりました。このうち、土坑墓は円形状に掘られた溝を伴っており愛媛県内における中世墓では初めての検出事例です。遺跡が所在する松山市余戸地区では、これまでに本格的な発掘調査は実施されていませんでしたが、今回の調査により中世集落の存在が明らかになりました。
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余戸柳井田遺跡(ようごやないだいせき) |
調査では人間と牛の足跡を検出しました。足跡の総数は367ケで、このうち牛の足跡は47ケ見つかっています。部分的な検出でありましたが、足跡の方向から推測すると、真北方向に区画された水田が存在していたと推測されます。なお、水田に伴う畦畔や水路等は後世の削平等により検出されませんでした。
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調査地全景 |
東壁土層(足跡) |
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余戸中の孝遺跡(ようごなかのこう) |
1次調査からは、鎌倉時代の掘立柱建物2棟や溝、柱穴のほか土坑墓1基を検出しました。掘立柱建物は1×2間規模(2.2×3.0 m)の掘立1と、1×3間規模(3.6 × 6.0 m)の掘立2があり、掘立1が掘立2より新しい段階の建物であることがわかりました。また、建物の南側では土坑墓を検出しました。幅40 ~ 80㎝、深さ20 ~ 40㎝、外径5.5 mの円形状に掘削された溝(周溝)を伴った墓で、中央部には棺(ひつぎ)を埋葬した穴が掘られていました。穴の中からは棺の一部とみられる木片と人骨(頭蓋骨・歯)が出土しました。この墓が作られた時代は、出土品より鎌倉時代(13 世紀)頃と考えられます。2次調査では、溝と柱穴を検出しました。
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1次調査地全景 |
土坑墓検出状況 |
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