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むすうつわ
蒸す器

松山市考古館蔵
出土地     まつやまし たいさんじまち
左:松山市太山寺町
     まつやまし みなみさやちょう
中央:松山市南斎院町
      まつやまし たるみ
右2点:松山市樽味
遺跡名     おおぶち いせき
左:大渕遺跡
      さやからすやま いせき
中央:斎院烏山遺跡
      たるみたかぎ いせき
右2点:樽味高木遺跡
解説文

【縄文時代・弥生時代・古墳時代】 

左:底部に多くの穴(孔)がある〔縄文時代〕
中央:甕形土器の底部に穴をあけて蒸す道具として使用〔弥生時代〕
右2点:土師器 甑〔古墳時代〕

  「蒸す」ことは煮る・炊くにつづく、新たな調理法です。蒸す道具には、コシキ(甑)・セイロ(蒸籠)などがあります。蒸す道具は縄文時代以降、土器が主流でしたが、奈良・平安時代の遺跡からは土器の出土がないことから、木製品に代わったものと考えられています。なお、モチ米を常食する地域ではコシキで蒸し、ウルチ米を常食する地域ではナベで煮るといった、モチ米・ウルチ米での調理法の違いを指摘する研究もあります。