こんにちは。
実は、考古館から少し西に上がった所にある文化財情報館でも、遺跡の記録保存作業をしています。
今回は情報館より、土器の「トレース」について紹介したいと思います。
土器などを実測した後に、原図を書き写す「トレース」という作業をします。遺跡で見つかった遺構や土器などを年報や報告書などに掲載するための作業です。
12~13年前ころまでは、原図にトレーシング専用の用紙を貼りトレース専用のペン(ロットリング等)で書き写していました。
トレース作業は、遺物などの状態を分かりやすく表現するために、線を描く箇所によって、例えば断面は0.3 ミリ、側面は0.2ミリ・・など、ペン先の太さを替えて作業をします。とても繊細な作業で、長い線を描く時は手先が震えない様にしばらく息を止めてすることもありました(>_<)。
トレース専用ペン(ロットリング) | 手描きトレースの様子 |
現在では、時代の進化と共にトレース作業がデジタル化され、細かく表現したい場所を画面上で拡大して作業することができたり、間違えてしまった線の修正が簡単にできたり、線の太さを簡単に変更できたりと作業効率が上がったほか・・、とても老眼には優しくなりました(^^♪。
デジタルトレースの様子 | 情報館の正面玄関 |
考古館は11月末まで改修工事のため閉館してますが、情報館は開館していますので是非この機会に遺物の展示を見に来てください。お待ちしております。