松山城三之丸跡22次調査の確認調査を令和元年11月末から12月末の間実施しました。
今回の確認調査は、史跡松山城跡の三之丸跡において、北御門西袖の石垣の確認を主目的として実施したものです。わずかに土塁の斜面に露出していた石材の位置と古絵図を参考にして、北御門西袖に調査区を設定しました。
〔調査でわかったこと〕
調査の結果、北御門西袖の城外側を構成する石垣と築城期の道路面を検出することができました。石垣に使用された石材の中には、一辺長が1.3m四方に達する大型のものが含まれています。東御門の石材と比べて全般的に大きいことから、三之丸御殿に隣接するこの門が、城の正門にあたる大手門であった可能性が高くなりました。
なお、今回の調査区内では、礎石など北御門を構成する遺構は検出されていません。石垣の位置を参考にすると、北御門は調査区に接する公衆トイレの真下から道路を挟んで東の旧国立がんセンター跡地の西端にかけて埋もれているものとみられます。