道後今市遺跡16・17次調査は、県民文化会館の東側のマンション建設地で平成29年9月~12月にかけて調査を行いました。
調査区を調査地北部西側、また調査地北東部を東西と中央を南北とL字状に調査区を設定し、それぞれ1 区、2 区と調査区名称を割り当てました。
この調査では、主に中世の遺構を確認しました。そのほか弥生時代~古墳時代遺構は若干数ですが確認できました。遺構は、溝4条、土坑7基、柱穴86 基でした。また遺物は弥生土器、土師器、瓦器が出土しました。
遺構の大半は中世の遺構であり、周辺に存在する中世集落が本調査地にも広がることがわかりました。道後今市遺跡16次調査1 区では調査地の北西に当たるところで多くの土坑や柱穴、溝が検出されたことから、中世集落の存在は調査地北部の西側にその広がりがあり、広がりは調査区南部に向かって希薄になっていくことがわかりました。
調査からは、弥生時代~戦国時代の遺構・遺物が出土しました。その中で弥生時代の土器溜まり・弥生時代~古墳時代の溝・戦国時代のお墓を見てもらいます。
南西~北西(左下から右上)の方向に11条の溝が見つかりました。
弥生時代中期後半~後期前半(約2000年前)に川岸の窪地に弥生土器を多量に廃棄した土器溜まりが2カ所で見つかりました。
戦国時代(約400年前ごろ)のお墓から、頭蓋骨と副葬品の土師器の坏2点、皿1点が見つかり坏の1点は中央部に、半分に割り重ねた状態で折り曲げた足の膝付近の上部で見つかりました。
「掘ったぞな 松山2018」
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