松山城三之丸跡19次調査
堀之内西北隅で実施した松山城三之丸跡19次調査では、地表面下3mの地点から江戸時代の三之丸施設である馬場土手などが発見されました。江戸時代の地表面上には、灰色の炭混じり土が40~50cm覆っており、この土は三之丸御殿が明治3年に焼けた後、当地まで掻き出され造成されたものと考えられます。
その土の中からは、たくさんの瓦や陶磁器、土人形などが出土しました。陶磁器類は、肥前(現在の佐賀県・長崎県)や瀬戸・美濃(現在の愛知県・岐阜県)などで焼かれたものに混じり、地元産の砥部焼が多く出土しました。当時、砥部焼は大洲藩窯で、松山藩窯には西岡焼がありました。
出土品の一部は、7月15日(土)から開催します『掘ったぞな松山2017』に展示しますので、ぜひご観覧いただき、江戸時代の松山城三之丸にタイムスリップしてはいかがでしょうか。