『祝谷大地ヶ田遺跡6次調査』の現地説明会を開催します(ご案内)

投稿者: magatama in お知らせ, 現地説明会 | コメントを残す

『祝谷大地ヶ田遺跡6次調査 ~弥生時代中期の貯蔵穴群と、古墳時代中期の前方後円墳の発掘成果超速報』の現地説明会を開催します(ご案内)

先日、この公式ブログでご紹介したのは、祝谷6丁目の記録保存の発掘調査で確認された“古墳時代中期の前方後円墳”の一部でした。

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今日の午前中、現地にて報道関係者を対象に「祝谷大地ヶ田遺跡6次調査」の現地公開及び説明会をおこない、テレビや新聞関係あわせて8社が参加されました。

調査を担当した調査員と、調査研究担当グループのリーダーが、この調査の目的や内容について概要を説明したのち、現場(祝谷9号墳)にて古墳の形・規模・構造について、さらに馬蹄形の周濠や石列、埴輪出土地点等についても詳細な説明をおこないました。

写真1は、現場での説明の様子を写したもの。前方後円墳を取り巻くように馬蹄形に巡る周濠には、土留めや視覚的効果を意図したかのように内と外に石列や石積みが認められます。

「前方後円墳」といえば鍵穴のような形をイメージすることが多いですが、今回発見された祝谷9号墳は前方後円形でも、後円部にくらべて極端に短い前方部が特徴的です。俯瞰した形が“ホタテ貝”に似ていることから、帆立貝式の前方後円墳と呼ぶ場合もあります。さらに、この古墳の形をよく観察すると、後円部と前方部の接合地点、すなわち、括れ部がかなり幅広で、一見するとウエストのくびれが少ないオバQのシルエットのようです。地域的な前方後円墳の形態を示すのでしょうか?

祝谷9号墳、松山では中型サイズの前方後円墳ですが、道後地区を見下ろすことができる丘陵の尾根上で発見されたことや、古墳調査の希少な西暦5世紀段階(この古墳は5世紀後半)のものであること、くびれ部の西に張り出しがあることなど、この古墳が造られた歴史的背景を考えると、いにしえの松山を紐解くヒントがありそうです。

写真2は、周濠から出土した埴輪の説明の様子を写したもの。写真の手前には土管のような形をした「円筒形埴輪」が、後方には「馬形埴輪」のそれぞれ一部がみえます。説明を見つめる報道関係者の沢山の鋭い目線、そして多くのカメラ…。

各社の敏腕記者の皆さんが文字通り足を運び取材したうえで書かれた原稿、そして撮影した映像や写真。今夕や明朝の報道ニュースや記事を是非ともご覧くださいませ。このブログから現地説明会に興味や関心を持たれた方、発掘調査からまつやまの歴史に触れてみたい方、とにかく前方後円墳の本物を目の当たりにして歴史の目撃者になりたい方等は、今月15日(日)午前11時30分から始まる発掘調査の現地説明会へぜひお越しくださいませ。ほんのひととき、弥生時代や古墳時代にタイムスリップしてはいかがでしょうか?発掘調査で出土した埴輪の一部や、撮影した写真のパネルなどもあわせて公開します!

なお、現地説明会会場には見学者の自動車を駐車するスペースがございませんので、公共交通機関をご利用願います。

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