松山市考古館/文化財情報館周辺の開花情報を中心に季節の風景や話題そして考古館の活動情報を提供いたします。
合金みがき~ミニ銅鏡は、教材用の合金を溶かして、鋳型に流し込んで作ったミニ銅鏡の表面を、研磨剤を付けた布で磨いて、ピカピカに仕上げます。体験を通して、古代人の知恵や工夫について楽しく学んでいただきます。
ミニ銅鏡は3種あり、今回は、「内行花文鏡モデル」(写真上)についてご紹介します。
中央にはひもを通す紐(ちゅう)があり、その周りに、基本8つの連なる弧を内向きに一巡させた文様が特徴です。内行花文鏡は、正式には「連弧文鏡」と呼ばれ、日本では文様を花弁に見立て「内行花文鏡」と呼ばれています。
大きさはバリエーションに富み、手のひらサイズから祭祀用の大型まで多様です。内行花文鏡の文様を見ると、連なる弧が均等に割り付けて、幾何学的であり、かつ神秘的な感じもします。
平成29年4月、九州は福岡県福岡市博多区の仲島遺跡で、中国の後漢時代の内行花文鏡が完全な形で出土したことが報じられました(写真下)。
鏡の直径は11.3㎝で、蝙蝠(こうもり)座と呼ばれる特徴的な文様があります。また、「長宜子孫」の4つの文字が描かれ、これは「とこしえに子孫によからん」と読み、子孫繁栄を願う吉祥句(おめでたい文句)です。
休館日を除き、松山市考古館では、合金みがき~ミニ銅鏡(内行花文鏡モデル)〈1セット500円・個数限定〉の体験キットを購入することができます。考古館を訪れた思い出に、いかがでしょうか。