松山市考古館/文化財情報館周辺の開花情報を中心に季節の風景や話題そして考古館の活動情報を提供いたします。
合金みがき~ミニ銅鏡は、教材用の合金を溶かして、鋳型に流し込んで作ったミニ銅鏡の表面を、研磨剤を付けた布で磨いて、ピカピカに仕上げます。体験を通して、古代人の知恵や工夫について楽しく学んでいただきます。合金みがき~ミニ銅鏡は、この3年間で延べ150人以上の皆様にご参加いただいています。
参加の方々からは、「小さいけれど、どうきょうの文様がわかって、おもしろい」、「ぴかぴかにみがいたどうきょうに、かおがうつり、うれしい」、などの感想をいただいています。
ミニ銅鏡は3種あり、今回は、「前漢日光鏡モデル」についてご紹介します。中央にはひもを通す紐(ちゅう)があり、その部分を取り巻くように二重の輪が巡っていることから、この鏡の文様は重圏文といいます。また、銘帯(めいたい)部分には「日の光を見て長く君を忘れるなかれ」という意味の漢字八文字(銘文)が、特徴的な文様の間に1文字ずつ配置されていることから、銘文のうちの2文字をとり、通称として日光鏡と呼ばれています。そこで、2つの大きな特徴をもって、この鏡は「重圏文日光鏡」の名称が付けられています。
この銅鏡は、松山市考古館常設展示室で“権威の象徴”として、パネルとともに展示(現在はレプリカ)しています(写真下)。パネルには、「この鏡は、道後城北地域の若草町遺跡から、中国前漢時代(紀元前202~紀元後8)末の舶載鏡が出土した…、見日之光…の特徴的な漢字八文字の銘文が入った前漢鏡は発掘当時、全国初の資料で、道後城北地域の首長の権威を示すもの」とあります。
休館日を除き、松山市考古館では、合金みがき~ミニ銅鏡(前漢日光鏡モデル)〈1セット500円・個数限定〉の体験キットを購入することができます。考古館を訪れた思い出に、いかがでしょうか。