松山市考古館/文化財情報館周辺の開花情報を中心に季節の風景や話題そして考古館の活動情報を提供いたします。
石勾玉作りの体験イベントでは、「なぜ、古代人が石勾玉を身に付けるようになったのか」、「どうして石勾玉を作るようになったのか」、という質問を参加者から頂戴することがあります。
今回は、まがたまの語源や表記、さらに松山市内の最古の石勾玉についてご紹介します。
まず、勾玉(まがたま)は、「古代の日本における装身具のひとつであり、祭祀にも用いられたと言われており、詳細はよく分からない」などと、紹介されることがあります。その語源は、「曲がっている玉」というのが有力な説です。また、まがたまという用語は、奈良時代に成立した『古事記』では「曲玉」、『日本書紀』では「勾玉」と表記されています。
次に、松山市内の最古の勾玉は、北井門遺跡(3次調査)から縄文時代後期末頃(今から約3,000年前)の石勾玉です。勾玉は緑色で、アルファベットの「C字形」をし、長さ1.5㎝ほどの小さなものです。
この発見により、松山では、約3,000年前の縄文人が、石勾玉を使用していたことがわかりました。
明日から、大型連休を迎えます。石勾玉作りの体験キットは、休館日を除き、松山市考古館1階受付で購入することができます(1セット300円)。連休には、オリジナルの石勾玉作りで、古に思いをはせてみませんか。