松山市考古館/文化財情報館周辺の開花情報を中心に季節の風景や話題そして考古館の活動情報を提供いたします。
考古館では、鈴虫の飼育を始めました。
この鈴虫は、松山市野外活動センターに八幡浜市の加藤泰弘さんより寄贈していただいたものです。
古来より、日本人は蟋蟀など虫の声に耳を傾けることで秋を感じていました。
日本最古(奈良時代)の和歌集である「万葉集」には、蟋蟀を詠んだ歌が7首残されています。
蟋蟀は「こおろぎ」と読むとも「きりぎりす」と読むとも、また鳴く虫の総称として用いられたとも言われます。
蟋蟀を詠んだ歌の中には、人を恋しく思う秋の夜を詠んだ歌が見られます。
日本の虫聞きの文化は、平安時代中期の長編物語「源氏物語」(「鈴虫」の巻)の中で宮廷生活の文化として描かれています。
またこの場面は、最近目にすることが少なくなりましたが、二千円札の裏面(左側)に用いられていることでも有名です。
涼風とすずやかな虫の声で皆様のご来館を心よりお待ちしております。