日本では25年ぶり、2人目となるノーベル医学生理学賞の受賞が決まった山中教授のニュースを、ビールを飲みながらご覧になった方もいらっしゃると思いまが、ビールの泡からノーベル賞に結びつく大発見をした学者がいた事をご存知でしょうか。ドナルド・グレーザー(アメリカ)という物理学者です。
近所のバーでビールの泡をじっと見つめていたグレーザーは、泡のでき方にある一定の規則性があることに気づいたのです。グレーザーはビールを液体水素に置き換え、一定の状態を作った上で素粒子を通過させると、その進路に沿って泡ができることを発見。素粒子観察のための泡箱装置を発明し1960年に見事ノーベル物理学賞を受賞したのです。
ビールの中に砂粒を落とすとその跡に沿って泡ができますが、彼はそれと同じ原理を応用し素粒子研究の分野に新たな方法を生み出したのです。
自分みたいに居酒屋で生ビールの泡を見て「おいしそう」と思っているだけでは大発見をするような人にはなれないんですねぇ・・・スポーツに興味がある皆さん、100mのウサイン・ボルト選手を見て「速いなぁ」、レスリングの吉田沙保里選手を見て「強いなぁ」とだけ思わず、「どうして速く走れるのか」「どうしたら強くなれるのか」を考えてみませんか。きっと新しい発見があるはずです。