健康診断に行ってきました。身体測定→血液検査→血圧→視力→聴力→眼底検査→心電図→肺機能→胸部X線→腹部エコー→内科診察→そして最後は、あのドロドロとしたバリウムを一気に飲み干さなくてはいけない、ちょっぴり苦手な胃透視検査で終了。
バリウムは、ギリシャ語で「重い」を意味する「barys」が語源になっているだけあって、実際に重いアルカリ土類金属です。レントゲン撮影の前に飲むのは硫酸バリウムという化合物。なぜ飲むかというと、バリウムにはX線を通さない性質があり、バリウムを飲むことにより、消化器官の形や壁面を鮮明に撮影することが可能になるのです。
そんなバリウムですが、改良が進み、飲む量も昔に比べて随分と少なくなってきました。中にはイチゴなど果物の香料をつけたものも登場しています。とはいえ、ほのかに果物の香りがするくらいでジュースのような美味しさはありません。「もっと美味しくできないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あまり美味し過ぎると、胃が活性化して胃酸が過剰に分泌してしまい、正しく撮影できなくなるそうなのです。「美味しくない」ということも検査には一役買っているという訳なのです。
ちなみにバリウムは、塗料やゴム、プラスチックなどにも使われています。その他にも花火にも使われており、炎の中でバリウムは緑色の炎色反応を起こします。バリウムが夜空に打ち上げられているとは驚きですね。来年の「松山港まつり三津浜花火大会」で緑色の花火が上がったら、「バリウムが燃えてるんだぁ」と、このお話を思い出して下さいね。