フェンシング男子フルーレ団体が見事、銀メダルに輝きました。強豪国を次々に倒す快進撃、残り1秒で追いついた準決勝、決勝も一進一退の攻防で王者イタリアと素晴らしい試合を見せてくれました。
「フェンシング(FENCING)」という言葉は「FENCE(垣根・防ぐ)」からきていて、自分を守る・名誉を守る・ルールを守るという意味があるそうです。しかし、フェンシングほど、衣装の認知度と競技内容の知名度にギャップがあるスポーツも珍しいのではないでしょうか。
全身タイツのような白い上下のユニフォームをまとった競技風景が強烈なインパクトを放つ一方、日本男子団体が銀メダルを獲得したフルーレでは、攻撃権を奪い合うルール上、勝敗の判定は困難なものとなっているため、国際フェンシング連盟では、数年前よりビデオ判定システムを導入し、スローモーション映像で正確な判定を行う程、試合の流れが一般の方には解りにくい競技内容なのです。
またフェンシングには、「フルーレ」以外にも、それぞれ得点となる有効面が異なる「サーブル」「エペ」の3種目があるのです。フルーレは、胴体が得点範囲。相手の胴体を突くことで得点となり、手、足、頭は得点にはなりません。
エペは、下半身含め全身どこを突いても得点となり、サーブルは、頭、腕を含む上半身が得点範囲です。また、サーブルだけは「突き技」に加え「切り技」が有効。ロンドンオリンピックでは、男子はエペ、女子はサーブルが個人戦のみ。フルーレは個人戦と団体戦でそれぞれ競技が行われました。
騎士道から来る礼儀正しさ、華麗なプレイ、頭脳的なかけひき、スピーディーな試合運びなどたくさんの魅力のあるフェンシング。愛媛県では県立三島高校フェンシング部がインターハイや国体で優勝するなど、全国トップレベルの実力を誇っています。