「怪我の功名」

by okada
7月 18 2012 年

(松山中央公園坊っちゃんスタジアム)

 

2002年、四国で初めてのオールスターゲームが開催され早10年。あの夢の球宴が再びこの松山で、地方球場としては初めて2回目となるゲームがこの坊っちゃんスタジアムで開催されます。7月21日(土)、プロ野球オールスターゲーム2012。野球少年たちには憧れのスター選手のプレーが間近で見れる最高の日が再びやってきます。

そのオールスターゲームにもファン投票で選出され、一昨年新人王,昨年首位打者を獲得た長野久義選手。プロ野球選手になれたのは左足首を骨折したお陰だという話があります。

大学4年生のリーグ戦で、スライディングをした際に左足首を骨折し、せっかく掴んだレギュラーの座を手放したくなかった長野選手は、怪我を隠して試合に出場し続けました。激痛が走り左足を踏み込むことができなくなった長野選手は軸足である右足で回転して打つ打法をマスター。体が前に突っ込む悪い癖が改善され、この打法によりこのシーズン首位打者を獲得。無名だった長野選手は一躍注目を集め、社会人野球を経てプロ球団に入団することができたという話。長野選手は左足を骨折していなければ社会人野球でプレーすることすらできなかっただろうと振り返っています。

他にも名選手で言えば、「打撃の神様」と呼ばれ、赤バットで有名な川上哲治氏(首位打者5回・本塁打王2回・打点王3回)。子供の頃、転倒してケガをした右腕が完治するまでの半年間、左手ばかり使っているうちに左利きになったという話や、日本プロ野球史上唯一の3000本安打を達成した張本勲氏(首位打者7回)の左利き転向説も、子供の頃の火傷などがあり左利きとなった話があります。

「怪我の功名」とは、悪い方向に転がったと思った事が偶然にも良い方向へ転がる事を表す諺(ことわざ)ですが、失敗したからといって落ち込むのではなく、「その失敗を成功へつなげる糧にしなさい」という意味合いもあるのではないでしょうか。

 

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