人種による筋肉の違いについては政治的理由もあって詳しい研究があまり行われていませんが、ただはっきりとした研究結果が出ているのは、黒人は白人に比べて「大腰筋」が約2~3倍も太いという事。大腰筋はスポーツ能力にも深い関係がある筋肉で、例えば100mを9秒台で走るスプリンターなどはこの筋肉が非常に発達しています。
今回のテーマは「大腰筋を鍛えよう!」です。大腰筋とは腰の奥にある筋肉で、大腿部(太もも)の骨と脊椎(背骨)をつないでいる筋肉で、主に立っている時の姿勢保持や、歩く時や走る時に、足を前方に引き上げる最初の瞬間に働きます。つまり大腰筋が弱まると歩き方が「すり足」気味になってくるのです。すり足気味の歩き方は、ちょっとした突起物につまずきやすくなり、転倒の危険性が高まるのです。
高齢の方や、骨の弱い女性の方の転倒は、大腿骨や骨盤の骨折を招きやすくなり、そのような大怪我は長期間の入院で寝たきりを余儀なくされ、転倒による病床生活がさらなる筋肉の減少を招き、退院しても普通に歩けなくなってしまう可能性があります。ご自分の筋力、体力、体調に合わせて動画を見ながら運動を行い、健康的な身体を手に入れましょう。
◆著作・制作/愛媛CATV
◆監修・指導/公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団 中田 裕幸