「私の大好物」

by okada
12月 22 2015 年

魚介類に脂が乗り、野菜には深みのある甘さを感じられるこの季節。蟹鍋やカキフライ、ホッケやイクラなど冬の味覚の中で皆さんは何が好物ですか?

私はグラタンやピザなど好物がいろいろあるのですが、断トツの第1位は鰻。日本には「土用の丑の日には栄養たっぷりの鰻を食べて夏バテを吹き飛ばしましょう!」という習慣がありますので鰻の旬は夏だと思っている人も多いのですが、水温が下がり冬眠に備えてたくさんの栄養を蓄えた鰻が美味とされており、秋から冬にかけてが旬となるのです。

では日本にはなぜ旬でもない土用の丑の日に鰻を食べる習慣があるのでしょう。これは幕末の万能学者でもある平賀源内と知人の鰻屋とのエピソードが大きく関わっています。

平賀源内は知人の鰻屋から「夏場は脂が少なく淡泊な味になり、売れ残りが多くなる鰻を何とかしてほしい」と相談され、日本最古のキャッチコピーと言われている「土用の丑の日」という張り紙をしたところお店が大繁盛したのです。

しかし夏に鰻を食べる習慣が定着したのはこれだけが理由だけではなさそうです。鰻には夏バテ予防に効果があるビタミンAやタンパク質が豊富に含まれており、消化吸収も良いので夏の暑さで弱っている胃腸にも優しい食材なので、栄養学的にみると夏の鰻は非常に理にかなった食材と言えるのです。

年々驚くほど高騰している鰻の価格ですが、今が美味しい時期とわかっているのに食べずにいるのは損。今年1年頑張った自分へのご褒美として、大好物の鰻を存分に味わいたいと思います(笑)