スポーツをされる方なら誰もが行った事があるであろう「腹筋運動」と「腕立てふせ」。筋力アップには毎日100回行うことが必要だと信じ、がむしゃらに行った結果、腰や肩を痛めてしまったという経験を持つ方も世の中少なくありません。
私達、健康運動指導士から見ても、「腹筋運動」や「腕立てふせ」は正しく行えば優れたエクササイズなのですが、とにかくたくさんの回数を毎日行うような〝質より量〟のトレーニングでは怪我のリスクが高まってしまうのです。
有名なスポーツアニメ〝巨人の星〟では「思い込んだら試練の道を~ゆくが男のど根性~♪」というオープニング曲の歌詞がありますが、この歌詞の中には昭和の時代のスポーツを象徴している言葉が盛り沢山。
昭和の時代に部活動を経験してきた中高年スポーツ愛好家の皆さん(現在42歳の私も含め)は「巨人の星」の主人公でもある星飛雄馬のような〝質より量〟のトレーニングを行いがちです。スポーツ科学の進歩と共に、体を効率よくかつ安全に鍛えるトレーニング方法が確立されている現在。必要とされているのは〝質より量〟ではなく〝量より質〟なのです。
根性論の時代を過ごしてきた元体育会系の私としても少々さみしい話ではありますが、今の時代ただ〝がむしゃら〟に体を動かすのではなく、筋肉の動きや関節への負担など体に関する洞察力を持った〝科学的理論に基づいたトレーニング〟が必要です。中高年スポーツ愛好家の皆さんも日頃から体を鍛える事はもちろん大切ですが、怪我なくいつまでもスポーツを楽しく行える体づくりの為にも〝量より質〟のトレーニングを継続して下さいね!