私がまだ小学生だった30年前は全国各地で「日焼けコンテスト」が数多く開催されていた時代。夏休みに真っ黒に日焼けした小麦色の肌は、プールや海水浴で遊び回った勲章のようなものでした。しかし5年ほど前からプールや海水浴での風景が昔とはまったく違っているのです。それは大人も子供も紫外線対策の為に〝ラッシュガード〟という上着を着ている事。
30年前は「日焼けした肌は健康的」というイメージが根強くありました。当時は小麦色に日焼けした女性アイドルたちがテレビや雑誌に登場し、1997年までの母子手帳には「外気浴や日光浴をしていますか」と日光浴を推進するような記述があったくらいです。
たしかに「日光に当たる事によりビタミンDを合成させ、骨や歯の形成を助ける作用がある」というのは事実。しかし長時間日光に当たらなければならないという訳ではありません。実際には手や足など体の一部分に15分程度当たれば十分というレベルなのです。
現在ではWHO(世界保健機構)も紫外線(UV)による健康への影響から人々を守る取り組みを行っています。紫外線が身体に与える影響は〝しみ〟〝しわ〟の原因になるだけではなく〝皮膚癌のリスクが高まる〟〝白内障や角膜炎を誘発する〟〝免疫力が低下し感染症にかかりやすくなる〟などがあげられています。
このように紫外線の影響が明るみになり、紫外線から皮膚を守り、いかに日焼けしないようにするかを考えなければいけなくなった時代。屋外プールや海水浴では〝ラッシュガード〟や〝帽子〟を使うなどし、紫外線対策をしっかりと行い、残り少なくなった夏休みを楽しんでくださいね!