1993年5月15日、Jリーグは日本初のプロサッカーリーグとして10チームで開幕し、今年で20周年を迎えました。新たに加入するチームも増え、今ではJ1・J2合わせて40チームとなり、全国各地で素晴らしいプロのプレーを観戦できるようになりました。
この20年間を振り返ると、三浦選手と武田選手(ヴェルディ)、中山選手と高原選手(ジュビロ)、森島選手と西澤選手(セレッソ)など印象に残るコンビがたくさんいますが、私の中の1番は久保選手と大木選手(サンフレッチェ)。
変幻自在の2人のコンビネーションはまさに空前絶後。「目を見ればわかる」というレベルではなく「目を見なくてもわかる」という2人。ピッチ上で縦横無尽に展開される2人のプレーはサンフレッチェサポーターでは今でも伝説の2トップとなっています。
日本人離れしたスピード、ジャンプ力で日本代表として国際Aマッチ32試合出場11得点。ドイツW杯予選オマーン戦でのロスタイム決勝弾、欧州遠征で強豪チェコを下した衝撃的ゴールなどで記憶に残るゴールを量産し、横浜FM時代にはJリーグのベストイレブンに選出され優勝に大きく貢献。J1通算276試合94得点、J2通算25試合3得点、2011年に現役引退した久保竜彦選手。
J1通算154試合28得点、J2通算121試合17得点の実績を持ち、圧倒的な足下の技術と判断の正確さ。溢れ出るアイデアの数々とサッカーの知性。95年のワールドユース(現U−20ワールドカップ)の日本代表に中田英寿選手らと共に選ばれ、エースストライカーとしてチリ戦では得点も記録し、昨年、惜しまれながらも愛媛FCで引退を発表した大木選手。
この伝説のコンビが復活したのです!昨年から廿日市FCのコーチ契約を結んでいた久保選手に今年3月「教えている子供達の目の前でトップパフォーマンスを見せてもらいたい」とクラブ代表から現役復帰のオファーがありました。その時久保選手は「現役最高時の突破力を見せるのは年齢的に難しい。しかしべンさん(大木選手)となら最高のコンビプレーを見せる事ができるかもしれない」と言ったのです。
大木選手も「満足のいくサッカー人生を18年間送らせてもらったと思うのですが、1つ心残りがあるとすればタツ(久保選手)ともう1度サッカーをしたいという事。こんなチャンスを頂いた事は本当にありがたい。」と現役復帰を決めたのです。
5月12日(日)広島県社会人サッカー1部リーグが開幕し、サンフレッチェ広島史上最もファンタスティックなコンビネーションを見せた久保選手と大木選手のコンビが2002年12月の天皇杯以来11年ぶりに実現。大木選手がピッチに入った試合後半には久保選手が現役復帰初戦で初ゴールを決め、試合も2-1で勝利。2014年にスタートするJ3入りを目指す廿日市FCには最高のスタートとなりました。次節公式戦は5月26日(日)洋光クラブ戦。日本代表の遠藤保仁選手が所属するガンバ大阪VS愛媛FCなどJリーグの試合も楽しみですが、今シーズンは広島社会人リーグからも目が離せません!