『久米才歩行遺跡8次調査』 (松山市南久米町)で遺跡の発掘調査を行いました。( 終了しました。)
本調査は、宅地開発工事に伴う発掘調査です。調査地は、松山平野南西部に位置し、重信川中流右岸の小野扇状地と石手川扇状地との間に形成された洪積台地上の標高約35m'こ立地します。周辺の遺跡としては、古代の官街関連遺跡である史跡「久米官街遺跡群」が存在し、これまでに久米高畑遺跡1次~73次調査、来住廃寺1次~38次、来住町遺跡1次~14次調査など多くの発掘調査が実施されています。調査成果として政庁跡や正倉院、回廊状遺構等、大規模な官衙関連施設が存在していたことが明らかとなっています。調査地に近接する遺跡としては、北方に南久米町遺跡1~4次、南久米北野遺跡、南久米沖台A ・B遺跡、西方に久米才歩行遺跡1~7次、北久米町屋敷遺跡1・2次などがあり、これらの遺跡からは、弥生時代から中世にかけての遺構や遺物が多数検出されています。 事前に実施された試掘調査の結果、溝や柱穴が確認され、土師器が出土しました。 これらのことから、古墳時代以降の遺跡の広がりが想定されます。